歯を残すための予防歯科

歯医者に通っていても
歯は失われる?

私の印象に残っている患者さんのエピソードです。
上下の歯が虫歯で全てなくなってしまった、70代の女性の方でした。
ご自身の歯がなくなり、入れ歯での食事は大変と話していました。
ご本人が「若い時に、もっと歯を大切にしておけば良かった」と話していたので、 私が「そうですね、若い時に歯医者に通う事は大切ですね」と言ったところ
その患者さんが次に言った言葉が印象的でした。

「先生、私は若い頃からずっと歯医者には通って、たくさん治療してたんですよ」

この言葉を聞いて、歯科医師である私もハッとさせられました。
歯医者に何度も通って、何度も治療をしても、歯が失われる事があるのです。

それは何故でしょうか?

こんな歯のお悩みはありませんか?

  • 虫歯、歯周病を繰り返している
  • 自分の歯で食事や会話を楽しみたい
  • 歯科治療後も健康を維持したい
  • 定期歯科検診を受けたい
  • 自分の歯を生涯残したい

予防意識を持つ大切さ

将来どれだけを残せるか

令和4年の国の調査では、80歳の平均残存指数は15.6本でした。
大人の歯は全部で28本あるので、80歳になるまでに約12本歯を失っているのが現状です。 40代〜50代頃から徐々に歯の本数が減ってゆきます。
歯は奥歯から失われて行きます。将来80歳になった時に上下左右3本ずつ奥歯が失われている 事を想像してみて下さい。
日本人の平均ですので、普通に生活していると80歳までに歯を12本失う可能性があるのです。 歯がなくても生きていけますが、どうせなら自分の歯で美味しくご飯を食べられるのが良いと思います。
今一度、ご自身の将来の健康について考えてみて下さい。

なぜ定期検診をすすめるのか

普通に生活しているだけでは歯を失う可能性があります。 ではどうすれば、歯を残せるのでしょうか。
大切なことは2つあります。
一つ目は、「生活習慣を気を付けること」です。
虫歯、歯周病の原因は生活習慣にあるので、それを見直すことが大切です。
その次に、大切なことが「定期検診に通うこと」です。
定期検診に通う事で、口の中の健康を維持することが出来ます。

人生をマラソンに例えた場合、1人でマラソンを走りきると、ゴールまでに歯を数本失う可能性があります。 定期検診で歯医者に通院することは、このマラソンに伴走者がいるイメージです。
1人で走ると大変なマラソンも、一緒に走るパートナーがいれば楽に走る事が出来ます。
そのパートナーの役割を当院が担います。1本でも多く歯を残してゴールできるように、サポートします。

定期検診に通院すると経済的な負担を軽減できます

歯科医院での定期検診は表面的には出費ですが、長期的な支店では虫歯や歯周病などの予防が期待できます。
検診時の費用も最低限であり、結果的に治療にかかる費用や時間の節約にもつながります。

定期検診で何をするの?

あなたの口の中で、トラブルが起こり易い部分を注意する

毎日のセルフケアは、口内健康の維持に必要不可欠です。
しかし、セルフケアだけでは、わずかな汚れが蓄積され、虫歯や歯周病のリスクが高まる原因になります。 見過ごしがちな細かな変化も、歯科医師・歯科衛生士のような専門家は決して見逃しません。
定期検診では、予防を重視した処置をはじめ、虫歯や歯周病の有無をチェックするなど、持続的な予防をサポートしております。
歯並びの乱れているところは歯垢や歯の汚れが溜まりやすくなる傾向になるので、セルフケア、とくにデンタルフロスや歯の磨き方のアドバイスをご提案しています。

新しい虫歯や歯周病の悪化がないかチェック(口腔内チェック)

まずは、歯周病の正体を知りましょう
歯周病の初期症状は痛みを感じにくい特徴があります。
日常生活に支障がない病気を治療しようと思いますか?
痛くなくても、治療が必要と理解しなければなりません

日頃取り切れない汚れを除去します(PMTC・スケーリング・ルートプレーニング)

PMTCは歯科専用の治療器具と研磨剤をつかって、歯をすみずみまで磨き上げる処置のことです。歯についた汚れや細菌を徹底的に取り除けるので、お口の中がサッパリとします。また、PMTCの後は汚れや細菌が歯につきにくくなるので、確かな予防効果が期待できます。

スケーラーと呼ばれる器具を利用して、お口の中の歯垢や歯石を除去する処置です。細菌のかたまりである歯垢が歯石になると、ブラッシングではほぼ取り除くことができません。そのため3か月に1度はスケーリングを受けるようにしましょう。