ブログ

スタッフブログ

治療中の痛みについて 〜歯を削る痛み〜

前回、麻酔の時の痛みについて書きましたが。
今回は歯を削る(虫歯をとる)時の痛みについて書きたいと思います。

虫歯がある程度大きい場合、歯を削る(虫歯をとる)と痛みが出ます。
この痛みは個人差がありますが、2度と経験したくない痛み、トラウマになる痛みと感じる患者さんもいます。

虫歯の治療を治療をする時に、基本的には痛みがないように麻酔をして治療します。
では何故、歯を削る(虫歯を取る)時に痛い事があるのでしょうか?
いくつかパターンを挙げてみます。
①虫歯が小さく麻酔なしで治療する場合
②麻酔がちゃんと効いていない
③麻酔が効きづらい
以下に1つずつ説明していきます。

①虫歯が小さく麻酔なしで治療する場合
(麻酔なし→虫歯を削る→痛みが出るパターン)
歯を削って痛みが出るのは、虫歯がある程度大きい場合です。
虫歯が小さい場合、麻酔なしで歯を削る事があります。もし麻酔なしで痛みなく治療が終わるなら、麻酔の感覚や麻酔時の痛みがない方が楽だからです。
ただ、虫歯を削ってみたら以外と虫歯が大きく進行している事があります。虫歯除去まであと少しの所で痛みが出た時に、少し痛みを我慢してもらって残りの虫歯を取り切ってしまう事があります。
虫歯が小さい場合でも、治療の際に痛みが出るかは虫歯を実際に削ってみないと分からないため、最初から充分に麻酔することがお勧めです。

②麻酔が充分に効いていない
(麻酔→虫歯を削る→痛みが出るパターン)
麻酔が充分に効いてないと、虫歯を削った時に痛みが出ます。
この時、麻酔を追加すれば良いと思うかもしれませんが、麻酔を追加しても麻酔が効きづらい事があります。それは痛みの閾値が下がるからです。分かり易くいうと、一度痛みが出ると痛みに敏感になり、小さな刺激でも痛みを感じ易くなるのです。ですから、虫歯治療時に一度痛みを感じると、麻酔を追加しても、効果が得づらい事があります。
麻酔を追加してもこれ以上麻酔が効かない場合、治療を一度中断して後日再度治療を行うのは大変なため、歯医者としては患者さんに痛みを我慢してもらって治療を進めてしまうことがあります。

上記のようにならない為に大切な事は、最初から充分に麻酔を効かして治療を行う事です。中途半端に麻酔を効かせて、治療中に痛みが出てから麻酔を追加するでは遅いのです。

③麻酔が効きづらい
最後に麻酔が効きづらいパターンです。
歯の中の神経が炎症(ばい菌と戦っている)を起こしている場合、麻酔薬が効きづらくなります。
虫歯でズキズキ痛みが出ている場合は、炎症が起きている状態です。
つまり虫歯でズキズキしている時こそ、麻酔が効きづらいのです😭
虫歯がズキズキ痛む→歯科医院に行く→麻酔効きづらい→治療が痛い→トラウマになる歯医者行かなくなる→虫歯がズキズキ痛む
このような負のループに陥ってしまう患者さんもいます。

この場合、より麻酔をガチガチに効かせて治療を行う必要があります。ただ虫歯がズキズキ痛む場合、多くの場合急患で来院されるため、治療時間が充分に取れない事があります。時間に追われながらガチガチに麻酔を効かせて丁寧な治療を行うことはとても大変です💦
こうならない為には、ズキズキ痛む前に虫歯を早期発見・早期治療するのがお勧めです。

いかがでしたでしょうか?
歯を削る痛みは本当に怖い痛みです。
まとめると出来る限り歯を削る痛みの少ない治療を行う為のポイントは次の2つです。
最初から充分に麻酔を効かせること
ズキズキ痛む前に早期発見・早期治療をすること

最後になりますが1番重要なことは
痛みが出た時に無理に治療を進めないこと
これは歯医者側の問題になります。虫歯を削って痛みが出たときに歯医者は
「痛みを我慢してもらい治療を進める」or「治療を中断して、後日予約を取り直す」
という選択肢があります。結構歯医者は「痛みを我慢してもらい治療を進める」を選びがちです。
歯医者がどれだけ患者さんに「思いやり」を持てるかなのかなと思います。